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【発達障害】発達障害児の運動療法の実際 よくある特徴のお話 ③ 膝関節の問題【運動療法】

投稿日:2017年3月26日 更新日:

 

私は発達障害の療育に関わっています。療育では運動療法を担当しています。

これまで取り組みを続けてきた中、発達障害を持つお子さんに共通して見えてきた特徴や特性をご紹介していきます。

前回、足部の話をしました。

今回は膝関節の話。

 

膝の特徴

緊張が低いため、姿勢保持をするために骨性の支持による代償を行っている場合が多くみられます。

膝でどのように姿勢保持しているか、それは伸展・外反(X脚)が多いように思われます。

 

伸展

スクワットのように腰を落としていくためには、尻もちをつかないように、大腿四頭筋の働きが重要です。

腰を落とすと股関節と膝関節が曲がります。膝が曲がることを防ぐためには、膝を伸ばす筋肉に力を入れなければなりません。

しかし大腿四頭筋の力が弱い場合、もしくは筋緊張が低い場合、筋肉の働きが弱くなっていますので、十分に支えられず尻もちをついてしまうでしょう。

他の関節の固定性も関わってきますが、ここでは省略しています。

この大腿四頭筋の働きが弱いとどうなるのか。姿勢保持するためにも重要な役割をもっています。

膝の屈曲を制動する筋肉の働きが弱いということで、膝折れしやすくなります。

走ったり着地したりするときに、支えきれなくなります。

つまり、転びやすくなります。

じゃあ、膝折れしないためにはどうしたら良いのか。

膝を伸ばした状態で骨性の支持をする代償をしたら良い。

これが膝伸展位での姿勢保持ということです。

立位保持だけならまだしも、ジャンプからの着地でも膝を伸ばしたままになってしまうため、着地の衝撃を膝で吸収することが出来ないこともあります。

身体が出来上がっていない、年齢が低いお子さん程、その傾向が強いように思われます。

強い衝撃を加え続けると変形に繋がるおそれがあります。

実際、膝を屈伸させるとパキパキと音がなることもあります。

膝の筋肉を強くし支えられる足に導いていくことが必要です。

 

外反

次に外反の話です。

先ほど大腿四頭筋の弱さについてお話しましたが、当然ながら他の筋肉も弱いです。

姿勢保持するために重要な筋肉の中で、股関節周囲では中殿筋や大殿筋の働きも弱いです。

中殿筋は股関節の外転、大殿筋は股関節の伸展に関わる筋肉です。

これが弱いとどうなるのか、骨盤が安定しません。

骨盤が安定しないと、上半身の安定性が保たれないということ。体幹や上肢の操作がうまく出来なくなります。

じゃあ、どうやって骨盤を安定させるのか。

内股にして骨盤を締めることで安定させます。股関節を内転、内旋させるということです。

足部の偏平足と回内足、股関節の内転と内旋、これらによって膝は外反しやすくなります。

 

トレーニングで改善?

単純に筋力を鍛えたらよいのか、それも一つの方法だと思います。

しかしそれでは不十分とも思います。

 

筋力が強いお子さんでも、これまで書いたような姿勢保持の特徴があるからです。

それは筋力の問題だけではなく、筋緊張の問題や運動学習の問題があると考えています。

筋緊張が適切でないために、誤った運動学習をしてしまっている。

適切な筋緊張に近づけることと、正しい運動学習を促すことによって、動作は変化します。

ケンケンでの着地にて膝を伸ばして衝撃を吸収しきれていなかった子も、膝を曲げて着地することを促し続けると、少しずつ獲得できてくるものです。

もちろん他にも様々なアプローチをしていますので、相乗効果ですね。

 

出来るだけ早期から運動療法による療育をお勧めします。

 

 

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