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【発達障害】発達性協調運動障害のお話 ( Developmental Coordination Disorder = DCD )【運動療法】

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発達障害を持つお子さんに併発?併存?しがちな症状。

発達性運動協調障害

Developmental Coordination Disorder = DCD

といいます。

ひとことで表すと、いわゆる不器用な子どものこと。しかしこれは、只の不器用という訳ではありません。人並み外れて不器用だと思ってください。

「どんくさい」

「運動音痴」

「何かとヘタ」

という形で表れるために、「不器用」といわれますが、実は運動や遊びだけでない不器用さを持っているのです。

 

発達性協調運動障害とは

上にも書きましたが、人並み外れて不器用と言われがちな状態です。

臨床的には、特にADHDのお子さんに良くみられますが、ASDの子にも見られます。

ADHDやLDを持つ成人でも、DCDと疑われる方もいます。お子さんよりはマイルドですが。

ここで気をつけて欲しいことが一つ。

【 不器用だからといって発達障害ではありません 】

不器用=発達障害 この可能性はあると思いますが、必ずそうではないです。

単純に時間をかけて練習することによってパフォーマンスが上がれば、可能性は低いかもしれません。

逆に、時間をかけて練習しても致命的なレベルでパフォーマンスが上がりにくい場合、それは発達障害である可能性が高まるのではないでしょうか。

もちろん、その他の症状や経過も含めての医師からの診断となりますので、「そういう傾向が強い」ということで留めておいてください。

 

DCDの例

  • 「ボタンを留められない」
  • 「鉛筆やはさみが上手く使えない」
  • 「何もない所でもよく転ぶ」
  • 「マリつき(バスケのドリブル)ができない」
  • 「ボールを片手で前に投げられない」
  • 「ブランコに立って乗れない」
  • 「ケンケンが出来ない」
  • 「滑らかな動きが苦手」
  • 「体操などでは、ちぐはぐな動きをしている」
  • 「階段を登れない」
  • 「上手く走れない」

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   などなど。

 

もちろん、運動不足ではありませんし、練習が足りないことが原因ではありません。

  • 十分な筋力がある。
  • 関節が動きにくい訳ではない。
  • 視機能、聴覚にも問題はない。
  • 知的に低下している訳ではない。

など。身体機能には大きく問題が見られないのに、運動・動作が上手くできない。という障害です。

発達障害は「何らかの脳機能の障害」です。

つまり発達性協調運動障害とは、脳が原因で協調運動が出来ない障害です。

 

協調運動とは

 

そもそも協調運動とは何か。

  • 手と手を合わせて使う
  • 目と手を合わせて使う
  • 体幹と手を合わせて使う
  • 膝と足を合わせて使う

など。一つの要素だけではなく、二つ以上の要素を組み合わせる動作が協調運動です。

例えば・・・

  • 右手ではさみを操作しながら、左手で紙を固定したり操作したり調整すること
  • 飛んできたボールをキャッチするために調整して手を出すこと
  • ボールに腹ばいに乗り前方に転び手をついて支えること
  • ジャンプするために膝を伸ばす力を足首で飛び上がる力に変換する

など。

 

原因

発達障害の原因が明らかになっていないので、DCDの原因もはっきりはわかりません。

「何らかの脳機能の障害」で「協調運動が出来ない」とはどういうことでしょうか。

一つの予測としては、感覚の統合不全状態であるということ。

適切な運動を出力するためには、適切な感覚刺激を入力し、適切に処理されることが必要です。

発達障害を持つお子さんは感覚刺激に対する処理能力が低いといわれます。

我々が生活する上で、沢山の感覚情報が入力されています。

  • 視覚情報
  • 聴覚情報
  • 重力や加速度などの情報
  • 関節や筋肉などの情報
  • 空間把握

沢山の情報を処理するためには、適切にピックアップする必要があります。

ざわつく街中で隣を歩く友人の話を聞くことなど、我々はこれを意識せずに処理できます。

しかし発達障害を持つお子さんは、この処理が非常に苦手と言われます。

 

つまり、入力が上手くいかないために、出力がチグハグになってしまうという考えです。

外部から入力される情報の処理だけでなく、身体内部での情報処理も同様にされています。

自らの身体から上がってくる情報を処理して、外部との適応をする。その処理が上手く出来ないと外部との適応は難しいです。

 

運動療法

じゃあどのように対応したら良いのか。

運動させてあげることが必要なのですが、単純に運動をさせていけば良いというものでもありません。

感覚処理を促すような遊びを通して運動を提供することが必要です。

感覚を処理するためには、能動的な運動が不可欠です。

自ら目的を持って身体を動かすことで、動かした先の感覚が入力される。

ということです。

ブランコに立って乗り、身体を支えるためにはどこにどの位の力を入れ続ければ良いのか。

ボールをつく(バスケドリブル)ためには、手をどのように使えば良いのか。

ビーチボールを弾かずにキャッチするためには、腕の使い方と手の摩擦をどう利用すれば良いのか。

などなど、細かい設定を必要とします。

そしてリアルタイムでどこまで出来るようになっているのか、どこが難しいのか、把握しながら課題設定をしていかなければなりません。

注意しなければならないのは、本人が嫌がって参加しなくなること。

療育を受ける年齢を迎えているお子さんは、周りの子と自分を比べて、自分が上手に運動出来ないことを理解しています。

 

そうなると出来ないことにチャレンジしたくなりません。失敗することが分かるからですね。

だからこそ失敗しない課題設定が重要です。

小さな成功を積み重ねて自己肯定感を伸ばしていけるように関わっていきましょう。

すぐに効果がでることは滅多にありません。

即効性を求めると本人にもプレッシャーになります。

 

長い目でみて続けていくことが重要です。

 

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