眼球運動のあれこれ【用語とか説明とかトレーニングとか書籍紹介とか】

発達障害
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過去記事で紹介しました、眼球運動について大切なこと。今回はその用語や説明などしていきたいと思います。

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固視

固視とは、ある一点を見続けること。

10 秒ほど視線が動かないこと。

というのが固視。眼球運動に問題のある子でも固視が苦手な子は少ないです。固視ができないと、見たい方向に目を向けられない。

追従性眼球運動

ゆっくり動いているものを目で追う運動のことです。

顔を固定して首を動かさないようにします。眼の前を小さなモノを動かして、(えんぴつの先のような小さなモノを見続けてもらう)それを目の動きだけで追いかけてもらいます。左右、上下に、円を描くように、それぞれ追いかけてもらいます。

苦手な子はうまく追いかけることができません。上下の真ん中のポイント、左右の真ん中のポイントで目の動きが止まってしまう子もいます。そんな子は野球のバッティングをすると身体を開いて片手で正面でしか打つことができません。正中線を越えた眼球運動や左右の体を使いにくいのです。

両手の協調的な動作も制限されていることが多いと感じます。キャッチボールがとても苦手だったり。

跳躍性眼球運動 (衝動性眼球運動)

モノからモノに素早く目を移すための動きで、サッケードと言われるものです。

顔を固定して首を動かさないようにします。モノを二つ準備して、二つを交互に見るように指示します。上下、左右、斜めなど、二つのモノの位置を変えながら、それを交互に見ます。適切にモノを見られているか、素早い眼球運動が出来ているか。その時に首が一緒に動いていないかどうか。

本を読んでいて、行の終わりの文字から次の行の頭の文字まで、跳ぶように眼球運動が起こる。

キャッチボールをしていて、急に上方向に投げたボールに目を向けられるか。

左右に離した検者の指が何本立っているかを答えてもらう。

かなひろいテストのような、プリント上にバラバラに散らした文字の中から「あ」だけを探してもらう課題。

線つなぎテスト。

なぞり書きテスト。

などのテストを行い、視機能がどの程度かを評価します。

それぞれの機能が弱い子の動き

身体を固定して目だけを動かすことが難しい。そのため、空間把握能力に苦手さを抱えている場合がある。

自分の身体をコントロールすることが苦手。運動全般が苦手である。特に球技が苦手な子が多い。ボールを目で追うことや反応することが苦手です。

プリント課題で、線をまっすぐに引けない。模写が難しい。苦手意識が刷り込まれているために鉛筆を嫌がることも多いです。

トレーニング

  • キャッチボール
  • 色塗り
  • 線引き迷路
  • 模写

など、眼球運動を引き出す課題設定をします。単純に、眼を使うこと・手と連動させて使うこと・身体全体で使うことを忘れずに。

他にも…

ビジョントレーニングという本が沢山あります。それを参考にされても良いですね。

この辺りの本を読むと、身体の使い方の不器用さと眼球運動の苦手さがリンクしていることがわかります。

もうお分かりかと思いますが、発達性協調運動障害(DCD)の一つの原因ではないかと考えられます。

実際、私の事業所でもビジョントレーニングのように眼球運動の要素を取り入れた遊びやトレーニングを導入しています。眼球運動の弱さを解決していくごとに、少しずつですが、DCDの傾向が改善してくるような感覚を感じています。

ビジョントレーニングには機械もあります。機器を取り入れてる所で療育を受けるのも一つですね。

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